「店長、トイレがぶっ壊されました。」
アルバイトの佐藤が事務所に駆け込んできた。
トイレに行ってみると水でビショビショ。便器が割れていて機器も壊されている。
負けた腹いせだろう。
防犯カメラで犯人の映像を確認して警察に通報するんだ。指示をだして、とりあえず清掃にとりかかる。
「ダメです。カメラが先にやられています。何も撮れていません。」
客はわずかな常連だけである。
犯人の特定をするんだ。
逃げられないように閉鎖だ。
2箇所の出入り口に佐藤と中島を配備、鮫島は店内の一人一人に訊問していった。
「お客さん、いまうちのトイレが壊されたんですよ。何かしりませんか?」
「はぁ、しらねーよ。俺を疑ってんのか。ざげんなこコラァ。」
鮫島はぶん殴られた。
歯が2本飛んだ。
「な、なにを・・なんで殴るの・・・」
客は遠隔による無抽選台を3時間も打って
イライラのピーク状態であった。
鮫島に馬乗りになりトドメの一発を放つためにふりかぶった。
「ゆるしてー。もうしませんから。」
鮫島は思わす叫んだ。しかし時すでに遅し。顔面にスーパーライトニングメテオが炸裂。
ほぼすべての歯が吹っ飛んだ、
鮫島は気絶してしまった。
後日トイレを壊した犯人は別の常連ババァであることが判明した。
しかし常連ババァはその日の負けたショックで帰らぬひととなっていたのだ。
これでは訴えることもできない。
すべての歯を失った鮫島、3ヶ月後には命もとられるかもしれない。
なんとしてでも客を戻し、売上、利益を出さなくては・・・
鮫島の苦悩は続く
つづく