「本国への送金額が減っている。総裁は御立腹である。我々は一年以内にS朝鮮に侵攻する予定である。そのためにも資金調達は重要だ。手段はどうであれ金を調達するのだ。わかったか。」
キムはそう言って鮫島の肩に手をおいた。
「3ヶ月待とう。結果をだしてくれ、」
これは3ヶ月後の死刑宣告。
今の状況でも店内に客はサクラも入れて7人である。事務所内に大当り発生を知らせる音が鳴った。店内で一般客が大当りを引いたようである。
キムの眉間にしわがよった。
「中嶋くん、大当り確率を1000分の一まで落としてくれ。連チャンはなんとしても阻止するんだ。」
中島は事務所内のパソコンから確率操作の作業を急いだ。全ての台はこのコンピューターからの操作で確率の操作ができるようにしてある。
「中嶋くん、全ての台の確率も落とすんだ。今日はあたり無し営業でいい。」
「無抽選モードでよろしいですか?」
「そうだ、そうしてくれ。客の投資を全額利益にするんだ。それでもまだ赤字だ。」
モニターで大当りを引いた一般客を監視する。
STをスルーした一般客は台に1発2発台パンして怒って帰っていった。
「では3ヶ月後また来るから。結果を楽しみにしているよ。」
キムはそう言って去っていった。
つづく