パチンコ詐欺 T要町店物語 第8話

今日も店内はガラガラである。

パチンコのコーナーには客が3人のみ。すべて常連の老人である。

もはやサクラを投入する気力もなくなってしまった。

もちろんホルコンで無抽選営業にはしてある。決して当りを引くことはない。無抽選なのだから。

精気の抜けたパチンコ中毒者。廃人。

パチンコは人間をダメにする。無気力、無抵抗。そして借金を積み立てる。

借金を苦に自殺するもの、犯罪に走るものが増えていると聞く。その裏にはパチンコが関わっている。

パチンコの抱える闇、大きな社会問題となり。メディアでも取り上げられた。

金と不正。

これがパチンコの正体だ。

いまや社会から締め出しを食らいつつある。

N朝鮮問題も発覚し一般大衆からドン引きされてしまったのだ。

しかも、遠隔、ホルコン、顔認証システムとすべてばれている。

もはやパチンコなど打つこと事態頭がいかれているのだ。

打ったら負ける。確実に集金される。

集金された金はN朝鮮に送金されている。

鮫島はモニターごしにパチンコ中毒者どもを見てほくそ笑みをうかべた。

 

その時、客の内2人が諦めて帰り支度をはじめてしまった。まずい。事務所を飛び出して店内にいそいだ。客の帰りを思い止まらせなければ・・・

 

時すでに遅し。

 

店内には鮫島とぱち中毒の老人(推定80歳)の2人だけとなった。

 

そして、その老人は失禁しているうえ、もはやパチンコを打っていなかったのだ。

 

 

つづく